仙台市の「子育て応援団長」に8月22日、人気の絵本シリーズ「くまのがっこう」の主人公・ジャッキーが就任した。
「くまのがっこう」は、昨年6月に亡くなった仙台出身の絵本作家あいはらひろゆきさんの代表作。「11ひきのやさしいお兄ちゃんくまのこたちと、いたずらできかんぼうなくまの女の子・ジャッキーが繰り広げる、何でもないけれど温かい日々」を描いた絵本シリーズで、文をあいはらさん、絵をあだちなみさんが手がける。2002(平成14)年に第1作の「くまのがっこう」を発刊し、昨年20周年を迎えた。シリーズ累計発行部数は222万部を超え、海外でも読まれている。
「子育てが楽しいまち・仙台」を目指し、子育てと子育て家庭を応援する取り組みを進めている仙台市。今回、「くまのがっこう」とコラボレーションした「子どもの豊かな学びを育むプロジェクト」を立ち上げ、その一環としてジャッキーが子育て応援団長に就任した。
ジャッキーのイラストを使ったオリジナルアイコンを作成。「杜(もり)の都・仙台」をイメージする緑色を基調に、仙台七夕まつりの吹き流しをモチーフにした衣装に身を包んだジャッキーと、短冊のついたササを応援旗のように持ったぬいぐるみのチャッキーがデザインされている。キャッチフレーズは「ジャッキーは仙台での子育てを応援しています」。2024年度から配布する母子健康手帳の表紙のデザインに採用するほか、子どもや子育てを対象とした広報物やイベントなどに活用するという。
そのほか、国連が定めた持続可能な開発目標(SDGs)を学べる幼児向け教育冊子「(仙台版)ジャッキーとSDGs」の配布、「くまのがっこう」のアートをラッピングした移動図書館なども展開する。
郡和子仙台市長は「東日本大震災後、あいはら先生は、絵本の寄贈や保育所訪問などを通じて仙台の子どもたちを継続的に支援してくださった。その思いをジャッキーが受け継いで、仙台の子育て応援団長として、皆さんに笑顔をお届けしていきたい」と話す。