仙台市博物館(仙台市青葉区川内、TEL 022-225-3074)で現在、特別展「雪舟と宮本武蔵と水墨画-岡山県立美術館・珠玉の名品-」が開催されている。
中国・唐時代に生まれ、宋時代に隆盛した水墨画。日本においても鎌倉時代以降、本格的な作品が作られるようになり、室町時代には雪舟が活躍して日本の水墨画を大きく発展させた。
岡山県立美術館では、岡山出身の雪舟とその弟子たちの作品をはじめ、岡山ゆかりの宮本武蔵、浦上玉堂の作品、日本の水墨画のルーツとなる中国絵画の名品などを所蔵。同展では、重要文化財を含む水墨画コレクション約70点を展示する。
会場内は、「水墨画 中国から日本へ」「雪舟と弟子たち」「水墨画の展開ー雪村と宮本武蔵」「近世・岡山ゆかりの画人たち」の4章で構成する。主な展示資料は、牧谿(もっけい)筆「老子図」、玉澗(ぎょくかん)筆「廬山(ろざん)図」、雪舟筆「山水図(倣玉澗(ほうぎょくかん))」「渡唐天神図」、雪村筆「瀟湘(しょうしょう)八景図屏風」、宮本武蔵筆「布袋竹雀枯木翡翠図(ほていちくじゃくこぼくひすいず)」、浦上玉堂筆「山澗読易図(さんかんとくえきず)」、富岡鉄斎筆「雪舟逸事巻」など。
同店担当学芸員は「日本屈指の水墨画コレクションである岡山県立美術館の名品がまとめて東北地方で展示されるのは初めて。水墨画の歴史や奥深さを堪能してもらえれば」と来館を呼び掛ける。
開館時間は9時~16時45分(入館は30分前まで)。月曜休館(10月10日は開館)。観覧料は、一般=1,100円、高校生・大学生=600円、小・中学生=300円。今月30日まで。