三井不動産(東京都中央区)は6月28日、仙台港背後地「みなと仙台ゆめタウン」センター地区に建設を計画している「仙台港アウトレットパーク」(仮称)の計画概要を発表した。
同地区は宮城県と仙台市が共同で区画整理事業を行い、そのシンボルゾーンとなるセンター地区の事業提案を民間から公募。今年2月に公開プレゼンテーションが行われ、同社とカインズ(群馬県高崎市)が共同で提案したアウトレットモールとホームセンターを中心とする「仙台ポートビレッジ計画」(仮称)が採用された。
決定の理由について県では、「アウトレットモールとホームセンター、住宅展示場など郊外型の店舗の組み合わせとなっており、比較的中心市街地への影響は少ないと考えられること」「提案者は実績も豊富で計画の具体性・経営の安定性・事業の継続性などに不安がないこと」「センター地区を有効活用するための規模が確保され、観光も含め広域客の誘致が期待できること」などを挙げた。
今回発表されたのは同社が建設するアウトレットパークの概要。発表内容によると店舗総面積は約20,000平方メートル、地上3階建ての建物に「国内外の有力なブランドを中心とする約80店舗」を集結。開業予定は、「2009年春」としていた当初の計画よりも早い「2008年秋」とした。着工予定は今年11月。
同社では「横浜ベイサイドマリーナ」(神奈川県横浜市)、「ラ・フェット多摩南大沢」(東京都八王子市)、「ガーデンウォーク幕張」(千葉県千葉市)など国内6カ所でアウトレットパークを展開。来春には「入間アウトレットパーク(仮称)」(埼玉県入間市)をオープンするなど、「今後もアウトレットパークの積極的な事業展開を図る」構え。
東北初進出となる今回の計画について同社では、「広域集客施設としての『アウトレット』と地元集客施設としての『ホームセンター』を核に地域の交流拠点を設けるなど、地元から広域まで幅広く支持され、集客力とにぎわいを創出することを目指す」としている。