サーベイリサーチセンター(本社=東京都荒川区)と東日本放送(仙台市青葉区双葉ケ丘2)は4月28日、東日本大震災に関する被災地アンケートの調査結果を発表した。
調査は県内8市町村(南三陸町・女川町・石巻市・多賀城市・仙台市若林区・名取市・亘理町・山元町)、18避難所に避難している20歳以上の男女を対象に実施。内容は地震発生時の状況、避難行動、必要な情報、支援・生活再建などについてで、有効回答数は451人。主な調査結果は以下の通り。
地震直後、居住地域に津波が「必ず来ると思った」=33%、「来るかもしれないと思った」=21%、「来ないだろうと思った」=21%、「ほとんど考えなかった」=25%。来ると思った人とそう思わなかった人がほぼ半々になったが地域によって回答が大きく分かれ、南三陸町で約半数、名取市で約3割が「すぐ逃げないと間に合わない」と考えた一方、その他の地域では「かなり余裕があると思った」「来るとは思わなかった」と考えた人が半数以上だった。
地震発生後の数日間で最も知りたかった情報は「家族や知人の安否」が7割と最多で、次いで「地震や津波の被害状況」が約5割。現時点で必要な情報は「仮設住宅の入居時期」が最も多かった。生活上の不安や問題を解消するような情報提供が「不足している」と約6割が回答。「報道に取り上げられる場所とそうでない場所がある」と半数以上が答えている。
ボランティアに望む支援に関しては、「自宅や周辺のがれきなどの片づけ」=34%、「物資の運搬や食事などの支援」=29%、「けがや病気の手当・診療」=18%、「炊事・選択・清掃など身の回りの手伝い」=17%、などが挙げられた。「特にない」も28%。
行政に望む支援では、「スムーズな仮設住宅の設置と入居」=76%が最も多く、次いで「家屋や車など資産の再建への補助や貸し付け」=63%、「ライフラインの復旧」=49%。40~50代の回答では「地域における雇用の創出」も36%と高かった。