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仙台・創業130年の老舗豆腐店がリヤカー引き売り-「地域に恩返しを」

重さ約150キロのリヤカーを引いて販売に出る上村さん。よほどの悪天候でなければ雨や雪の日でも地域を回る

重さ約150キロのリヤカーを引いて販売に出る上村さん。よほどの悪天候でなければ雨や雪の日でも地域を回る

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 創業130年の老舗豆腐店「上村商店」(仙台市青葉区大町2、TEL 022-222-2810)が始めたリヤカー移動販売が、市民の間で話題を集めている。

「上村商店」の豆腐

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 同店は1879(明治12)年創業。「作り手自身が毎日食べたいと思う豆腐を提供したい」との思いから、宮城県産「ミヤギシロメ大豆」や「藻塩にがり」など、地元の素材を主に使った豆腐や揚げを手作りで製造、販売する。

 リヤカー移動販売は、同店4代目の上村修治さんが今年10月2日の「豆腐の日」から始めた。「古くからうちの店を利用していただいている方の中には、お年寄りや商売をしていてなかなか買い物に出られないというお客さまが多い」と上村さん。「ここで130年商売をさせていただいているのは、お客さまの支えがあったからこそ。少しでもその恩返しをしたいと考えた」と話す。

 販売ルートは、大町1丁目~2丁目・広瀬通・晩翠通・肴町公園付近・立町・元柳町などで、日により定禅寺通や国分町まで足を伸ばすことも。出発は毎日15時を予定し、90分~120分かけて巡回。「店仕事などの関係で出発が遅くなってしまうことが多い。本当はもっと早くお届けしたいと思っているので、それが今後の課題」(上村さん)。

 販売する商品は、豆腐(150円~)常時14種類、揚げ(100円~)常時5種類。おから(100円)、コンニャク(150円)、納豆(150円)、オリジナル商品「おからかりんとう」(350円)のほか、数量限定生産の「御譜代豆腐 扇」(1,050円)、「御譜代ずんだ豆腐 扇」(2,100円)なども用意する。

 近所の常連客や買い物途中の市民など1日平均20~30人が利用。ラッパの音を聞きつけ、懐かしがって買いに来る客もいるという。常連客からは「雨の日なのにご苦労さま」「本当に助かる」と声をかけられることも多く、年配客から感謝の気持ちと応援メッセージがつづられた「恋文」をもらったことも。上村さんは「毎日数え切れない笑顔に出会い、移動販売を始めて本当に良かったと感じている。これからもお客さまの足となり、地域のお役にたてるよう『豆魂伝商』の気持ちで頑張りたい」と意気込む。

 店の営業時間は6時~19時。日曜定休。

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