仙台・宮城の博物館や文化施設などによる共同事業体「仙台・宮城ミュージアムアライアンス」(SMMA)が発足し、情報発信の活動を行っている。
同アライアンスでは、各施設の学芸員や専門職員が持つ知識やノウハウを集積し、学校教育への協力や地域の人材育成、観光資源開発など「単館では実現困難な新たな価値の創出を行い、地域のニーズに合った新時代のミュージアムとなること」を目指す。
現在の参加施設は、仙台市科学館、仙台市天文台、仙台市富沢遺跡保存館、仙台市博物館、仙台市八木山動物公園、仙台市歴史民俗資料館、仙台文学館、せんだいメディアテーク、東北大学総合学術博物館、東北福祉大学芹沢銈介美術工芸館、宮城県美術館の11館。「今後はさらに参加館園を増やし、より充実した活動を行えるようにしていきたいと考えている」と同事務局担当者。
10月12日には仙台市八木山動物公園・アフリカゾウ舎でトークイベント「アフリカゾウを見験楽学!」が行われた。出演したのは同園主幹の阿部敏計さんと仙台市科学館指導主事の齋藤弘明さん。普段は入れないゾウ舎の中で実際のアフリカゾウを間近に見ながら、アフリカゾウの生体と科学館で展示している骨格標本との対比、生態と進化などを解説。幼稚園児や小学生低学年の児童と保護者らを中心に50人が参加し、雰囲気満点のトークショーを楽しんだ。
同アライアンスではパンフレットやサイト「見験楽学」での情報発信と合わせて、今後も同様のトークイベントを展開。次回は11月22日に仙台市天文台で「仙台市天文台×仙台市博物館 天文学の今と昔」を開催し、江戸時代の天文にまつわるエピソードを交えながら、天文学の過去と現在について紹介する。開催時間は13時30分~14時30分。入場無料。定員150人。