せんだいメディアテーク1階オープンスクエアに10月11日から、18歳以下だけが入場して漫画に没頭できるスペース「マンガテーク」が開設されている。

建築ダウナーズが手がけた空間

　同施設の自主企画で今年初めての試み。学校では体験できない学びの機会を提供しようと、多様な家庭環境で秋休みを過ごす子どもたちが安全に、安心して思う存分漫画を読める場所を作った。

　会場中央の書架に、仙台や東北にゆかりのある漫画や学習に関連する漫画も含め、新旧の有名作品、人気作品を8000冊用意。空間デザインは仙台を拠点に活動する「建築ダウナーズ」が手がけ、仙台市内の印刷会社から提供された古紙を再利用したクッションや、椅子、ベンチなどを配置し、思い思いに過ごせる空間に仕上げた。100人ほどを収容する。

　すぐにお目当ての本を見つけて読みふける子どもや、初めは所在なげにしていても次第に溶け込んで数時間くつろぐ子どもなど、おのおのが自分のペースで過ごしているという。家ではスマートフォンで漫画やアニメを見ていて、紙の漫画を読む機会がないという来場者も少なくない。

　企画・活動支援室の田中千秋さんによると、「気軽に来て、好きなように過ごしてほしい」という思いから時間制限は設けず、事前予約も不要としたという。田中さんは「せわしない時代でも、何かに没頭する時間を大切にしてほしい。時間を忘れて漫画に夢中になってもらえたら」と呼びかける。

　開場時間は10時～17時（最終日は15時まで）。今月15日まで。