
仙台市が9月2日、災害リスクや避難場所などの情報を音声で読み上げる「耳で聴くハザードマップ」の運用を始めた。
スマートフォンアプリ「Uni-Voice Blind(ユニボイスブラインド)」の音声読み上げ機能を使ったサービス。GPS機能を利用し、現在地や任意の地点における防災情報を表示する。視覚に障害のある人や外国人をはじめ、誰にとっても手軽に分かりやすく防災情報を届け、適切な避難につなげることを目的に導入した。
市危機管理局減災推進課地域支援係長の阿部真行さんは「これまでの仙台市のハザードマップは視覚を通じた情報発信が中心であったことから、視覚障害のある方から情報が読み取れないという声を頂いていた。そのような中で『耳で聴くハザードマップ』の開発を知り、視覚障害のある方のみならず、外国人の方やそれ以外の方にとっても有用だと考えた」と話す。
洪水、土砂災害、津波に関する災害リスク情報などを音声で知らせ、最寄りの避難所の方角や距離を音声と振動で案内する。災害時には市が発令する避難情報をプッシュ通知で知らせる。日本語のほか、英語、中国語(簡体字、繁体字)、韓国語、ベトナム語、ネパール語に対応する(プッシュ通知を除く)。
「既存のハザードマップから情報を確認することが難しかった方にも、災害時に取るべき行動の確認など事前の備えにつなげていく上で有用なツールだと考えている」と阿部さん。「災害から命を守るためには、まず、自分の住む場所や周辺などにどのような災害リスクがあるかを理解し、その上で、それぞれの状況に応じた備えに日頃から取り組んでいただくことが大切。お住まいの地域や通勤・通学先の災害リスクをアプリで確認し、被害を減らすために備えてもらえたら」と呼びかける。
利用無料。