
ブラインドサッカー日本選手権でクラブチーム日本一に輝いた「コルジャ仙台」の選手とスタッフが3月5日、仙台市役所を訪れ郡和子仙台市長に優勝を報告した。
2012(平成24)年に発足したコルジャ仙台。これまで日本選手権は3位が最高成績で、今回初めて決勝に進出。昨年12月の準決勝ラウンドで対戦したたまハッサーズ、品川CCパペレシアル、2月8日に行われた決勝相手のフリーバード目白台と、いずれも優勝経験チームを全て1点差で退けての初戴冠だった。
決勝ラウンドに進んだ唯一の地方のチームでもあった。浦澤真人代表は「都心部に選手が集まり日本代表選手も多い中、地方のクラブチームが優勝の栄冠を勝ち取ることができたのは、ひとえに選手と日頃頑張ってくれているスタッフ、応援してくださっている皆さんのおかげ。仙台市にいいニュースを届けられて良かった」と話す。
鈴木里佳選手は「優勝を目指そうと決めてこの1年間トレーニングを重ね、チーム一丸となって臨んだ大会だった。それが実を結んでうれしい」、齋藤陽翔選手も「夏場のつらい時期も鼓舞し合いながら一つの目標に向かって進み、その積み重ねによってチーム全体で得た結果」とチームでの成果を強調した。
「こうして注目してもらうことで競技に興味を持ってもらうきっかけになれば」と浦澤代表。教員を目指している齋藤選手は「障害があっても諦めなければこういうことができる、と伝えられる選手になりたい」、女子日本代表に選出されている鈴木選手も「視覚障害があってもスポーツを楽しめることを知ってもらいたい。女子カテゴリーはまだ世界的にも発展途上なので、仲間を増やしていきたい」と意気込む。
仙台で公式戦が見られる機会はほとんどないが、今年は6月に北日本リーグが行われる。浦澤代表は「本気の試合を皆さんに生で見てもらいたい。これはすごいなと、印象が大きく変わると思う」と話し、「そう思ってもらえるパフォーマンスができるように頑張っていきたい」と力を込めた。