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東北歴史博物館で「日本人とクジラ」展 長く深い関わりを資料200点で

「生物としてのクジラ」で展示されているミンククジラの頭骨

「生物としてのクジラ」で展示されているミンククジラの頭骨

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 東北歴史博物館(多賀城市、TEL 022-368-0106)特別展示室で10月8日、特別展「日本人とクジラ」が始まった。

宮城・鮎川などの「捕鯨の歴史」

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 「日本列島に住む私たちは古くから海との関わりを持ち、多くの恵みを海から授かってきた。クジラもそうした授かり物の一つで、その歴史は長く、古くは縄文時代までさかのぼることができる」と同展担当者。「中でも宮城県は近代捕鯨の中心的基地を抱え、クジラとの関わりの深い地域だった。食料として、祭の主役として、芸術の対象として私たちの暮らしの中のさまざまな場面にクジラは現れる」と説明する。

 日本人とクジラの多様な関わりを「クジラ文化」と捉え、幅広い分野の資料で紹介する同展。約5000万年前のクジラの祖先・パキケトゥス骨格模型、東北地方出土のクジラ化石、約3000年~4000年前に捕鯨に使われた石器や鯨骨を利用した道具、クジラを描いた江戸時代の浮世絵、宮城県・鮎川で使われていた捕鯨の道具など、約200点を展示する。

 会場は4章で構成。クジラが陸上にすむ動物から進化した歴史とともに現世のクジラの分類や種類について紹介する「生物としてのクジラ」、日本の捕鯨の歴史や欧米の捕鯨の様子を紹介する「捕鯨の歴史」、食材としての歴史やクジラの各部位がどのような製品に使われてきたかを紹介する「クジラの利用」、各地に残るクジラに関する祭りや信仰、クジラを題材とした美術品など人々の暮らしの中に登場するクジラを紹介する「描かれるクジラ」。

 同担当者は「日本人にとってクジラとの関わりの歴史がいかに長く、深いかを理解していただき、改めて身近な存在と感じていただければ」と呼び掛ける。

 開館時間は9時30分~17時(発券は16時30分まで)。月曜休館(祝日を除く)。観覧料は、一般=800円、シルバー=700円、小・中・高校生=300円。12月14日まで。

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