エスパル仙台店(仙台市青葉区中央1)地下1階で東北の民芸品や土産品を扱う「ふるさと」内に「ほやショップ」がオープンして2カ月がたった。運営は、水産物の加工・販売を行う水月堂物産(石巻市)。
宮城県の代表的な海産物であるホヤだが、震災から4年がたち水揚げが本格化している一方、韓国への出荷が再開せず販路に窮している生産者が多いという。同社担当者は「このままだとホヤの生産量が減り、食材王国宮城の代表格であるホヤのブランドが弱体化してしまう。生産者が安心してホヤを養殖できるように、内需を高めなければならない」と話す。
そうした状況を踏まえ、「県内外の方に、まずはホヤを認知してもらうことが重要」と考え、ホヤファンの人口拡大とPRを目的とする同店を、7月1日にオープンした。「仙台では牛たん・ずんだ・笹(ささ)かまなどのショップは多数存在するが、ホヤをテーマにしたショップが存在していない。当社が旗艦店として宮城県代表の『ほやショップ』を出店することで、ホヤそのものの知名度を高め、生産者・加工者・消費者を結び、復興に役立つことができる」と期待を寄せる。
商品のラインアップは、30年以上のロングセラー商品「ほや酔明」をはじめ、「ほや板づくり」(以上350円)、「ほや梅しそ風味」(648円)、「ほや一夜漬」(756円)、「宮城のほや(刺し身用)」(972円)、エスパル店限定の「お楽しみ袋」(3,240円)など。「ピリ辛昆布」(432円)、「小女子佃煮」「牡蠣(かき)グラタン」(以上648円)、「かきうま煮」(864円)、「牡蠣のオリーブオイル漬け」(972円)なども用意する。
観光や帰省の土産物としてだけでなく、自宅用としての利用もあるという。「おいしいホヤをもっとたくさんの方に知っていただき、食べてもらいたい」と同担当者。「おいしいホヤとお客さまをつなぐことができれば、まだまだホヤの消費は伸びるはず。ホヤに関係する人がもっと力を発揮できるように価値を広げていきたい」と意気込む。
営業時間は10時~20時30分。