衆議院議員総選挙を前に11月29日、東北歴史博物館(多賀城市、TEL 022-368-0106)特別展示室で「オニキャラグランプリ!ONI84総選挙」の結果発表が行われた。
かわいい鬼1位「木製人形-鬼(長崎県・壱岐の『魔よけ鬼』)」
10月6日から、東北に伝わる数々の「鬼」を紹介する秋季特別展「みちのく鬼めぐり」を開催している同館。鬼にまつわる文献・図録・絵馬・蒔絵(まきえ)・仏像・掛け軸・鬼瓦・御札・郷土玩具・道具など約240点を実物やパネルで紹介。鬼や歴史に興味のある年配者をはじめ、家族連れやカップルなど幅広い層が訪れ、11月28日までに6115人が来場した。
同企画は、同展の関連イベントとして実施したもの。展示物からピックアップした鬼の顔写真を並べ、「怖い鬼」「かわいい鬼」に来場者が投票した。「展示している掛け軸などの中には複数の鬼がおり、全部の鬼をじっくり見ることは難しく、見過ごす部分もある。それぞれの鬼の表情の違いをよく見ていただきたいと思い、来場者に参加して楽しんでもらえるような企画を考えた」と同展担当者。投票総数は、怖い鬼=1505票・かわいい鬼=1513票。
「怖い鬼」ベスト3は、1位=「本吉太々法印神楽の鬼面」(199票)、2位=「鬼の頭」(178票)、3位=「坂上田村麿と大嶽丸絵馬」(111票)。1位の鬼への投票理由は「白くて怖い」「食われそう」などが挙げられた。
「かわいい鬼」ベスト3は、1位=「木製人形-鬼(長崎県・壱岐の『魔よけ鬼』)」(426票)、2位=「撫牛子(ないじょうし)八幡神社『鬼ッコ』」(237票)、3位=「張抜人形―鬼(静岡県伊豆下田)」(111票)。1位~3位とも、「キャラクターや動物に似ている」という投票理由が多かった。
「鬼は一般的に怖いイメージがあるが、人により同じ表情の鬼でも受け取り方がずいぶん違うことが分かり、とても興味深い結果になった」と同展担当者。「展示は残り4日となったが、これだけの鬼が集まることはないと思うので、この機会にご覧いただければ」と来場を呼び掛ける。
開館時間は9時30分~17時。観覧料は500円。12月2日まで。総選挙の結果は、怖い鬼・かわいい鬼を7位まで並べた「オニ7(セブン)」とランキング一覧パネルで掲出している。