仙台空港(名取市)は9月25日、東日本大震災による被災から6カ月半ぶりに空港機能を全面的に回復する。
同空港は震災による津波で滑走路を含むほぼ全ての施設が水没し閉鎖したが、4月13日に一部機能を回復し臨時便の運航を再開。その後も復旧作業を続け、7月25日には国内定期便の運航を震災前のレベルまで戻し、9月11日にはターミナルで依然閉鎖されていた3階フロアと展望デッキの使用も再開する。
7月の段階では全面復旧に向けてターミナルビルに加え、地盤沈下対策として一部の土地のかさ上げや排水機能の強化などが課題となっていることが伝えられたが、関係者らの作業により25日に完全復旧するめどが立った。今後、国際路線も順次、震災前の便数に戻ることが期待されている。
同空港とJR仙台駅を結ぶ鉄道線「仙台空港アクセス線」は10月1日に全線で運行を再開する。同線は震災で甚大な被害を受け、7月23日に一部区間で運行を再開するまで全線で運休していた。その後も仙台空港駅と周辺区間の復旧作業が進められ、同日より震災前の通常ダイヤでの運行を再開する。
同空港では全面復旧を記念して9月25日、ターミナル内で地元の特産品を販売する復興市やステージイベントなどを開催する予定。(取材協力=みんなの空港新聞)