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仙台のジャム作家が工房兼店舗 素材を生かした個性的なジャム取りそろえ

ジャム作家「salz」として多彩なジャムを手掛ける村上博信さん

ジャム作家「salz」として多彩なジャムを手掛ける村上博信さん

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 仙台のジャム作家「salz(ザルツ)」こと村上博信さんが工房(仙台市青葉区木町通1、TEL 090-6855-2150)を構えて2カ月がたった。場所は仙台法務局そば。

さまざまなジャムが並ぶ店内

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 「昔からものづくりが好きだった」という仙台出身の村上さんは工業高校卒業後、都内で製菓学校に進学。機械メンテナンスなどを手掛けるエンジニアとして会社勤務の傍ら、好きな菓子作りや料理の腕前を生かし2009年からジャム作家として活動し、2012年に独立を果たした。

 完全無添加、手作りにこだわり、さまざまな素材を生かしたオリジナルの創作コンフィチュール(ジャム)を製造・販売する。素材は、主に国産の果物や野菜、ベースとなる砂糖は北海道産のてんさい糖を使用。「果物や野菜は、なるべく近くの地域の農園さんから直接仕入れている。生産者さんたちがこだわりを持って作っている食材なので、色や香りなど素材の味を大切にしてジャムを作っている」

 2種類以上の素材を組み合わせたジャムや、スパイス・ハーブ・リキュール・ドライフルーツ・ナッツ・チョコレートなどの副材料を加え、オリジナルのレシピで仕立てる。組み合わせは、「バナナ&パッションフルーツ」「ラズベリーホワイトチョコ」「ドライイチジク×ラムレーズン」「りんご×チョコレート×チリ」「洋梨×ピンクペッパー」「ウイスキーマーマレード」「オレンジ×ヴァイツェン」「タルトタタン(りんご×キャラメルバター)」など、いずれも個性的。

 「普通のイチゴやマーマレードといった親しみのあるものを僕が作っても意味がないと思い、驚きや新しい発見ができる、個性が出せるジャムを作ろうと思った」と村上さん。輸入食材店や洋菓子店からジャム作りのヒントを得ているという。

 村上さんのジャムは現在、雑貨店やカフェ、ベーカリーなど、県内を中心に福島や東京など約20店舗で取り扱いを行う。取扱店の増加などで製造ペースが追い付かなくなったことから、昨年12月に工房を開設した。

 工房の面積は約22平方メートル。「それぞれのジャムの説明をしたり、味見してもらったり、直接お客さんとの対話を大切にしたい」と一角を店舗として利用。通年フレーバーと季節のフレーバーを計6~9種類を販売する。価格は全て650円(100ミリリットル)。

 30~60代の女性を中心に男性客も多く、「誕生日のプレゼント、仙台土産としてなどギフトとして利用する方が多い」という。「ゆくゆくはジャムの販売と、ジャムを使ってアレンジした料理を提供する飲食店を作りたい」と村上さん。「ジャムを調味料として使うことで食の幅を広げ、食事の時間をもっと楽しんでもらいたい。毎日の食卓でのジャム料理の活用方法を提案できたら」と意気込む。

 営業日は水曜・金曜・日曜(第2水曜は休み)。営業時間は11時~19時。

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