仙台の百貨店「藤崎」(仙台市青葉区一番町3)前で2月19日・20日、試飲即売会「宮城の純米新酒初蔵出し」が行われた。
県内の蔵元で構成される宮城県酒造組合が、「宮城の純米酒をより多くの方々に理解していただき、宮城ブランド純米酒を広域に渡りPRすること」を目的に1987(昭和62)年から開催する同イベント。20年以上続く恒例行事となっている。
今年は、「特別純米酒 澤乃泉」「綿屋 特別純米 生原酒」「萩の鶴 しぼりたて純米生原酒」「伯楽星 純米吟醸」「雪の松島 特別純米酒 生」など、24の蔵元から30種類の純米酒・純米吟醸酒を出品。組合の担当者は「夏の猛暑の影響で米が堅くなるという高温障害があったが、各蔵元で対策を練っていただいたおかげで、しっかりとした味わいの酒に仕上がった」と話す。
今回の目玉は、県産業技術総合センターとの共同開発による新酵母「ほの馥(ふく)」を使用した吟醸酒8種類の初披露。味は、「熟したメロンやリンゴの果実のような甘い香りと、従来の宮城の酒に比べて柔らかくとろっとした口当たりが特徴」。試飲した30代の女性は「普段はあまり日本酒を飲まないが、まろやかで飲みやすい」と気に入った様子。
両日、20~70代の幅広い層が足を運んだ。「新酵母の初披露目ということもあり、昨年以上の方々にご来場いただいた」と担当者。「若い方々も足を止めて試飲していただいていたのが印象的。日本酒離れと言われる若年層の獲得につながれば」と期待を寄せる。