平和不動産（東京都中央区）は6月1日、青葉区一番町の旧佐々重ビル跡地に建設を予定する「一番町平和ビル」の概要を発表した。

　東二番丁通と中央通が交差する地点に位置する同所。1973（昭和48）年にみそ・しょうゆ醸造販売の佐々重（仙台市青葉区本町2）が「佐々重ビル」を建設。2007年に土地と建物を平和不動産が取得し、昨年ビルを解体。同社の「ビル賃貸事業における全国戦略上の拠点とすべく推進する開発プロジェクト」として計画を進めていた。

　新ビルの敷地面積は約1,738平方メートル、延床面積約11,079平方メートル。地上10階建てで、1～2階にアパレル店舗、3～5階に美容・医療系のテナントを配置したい考え。6～10階がオフィスフロアで、「立地的ににぎやかな場所なので、『来場型オフィス』となるような企業を対象に協議を進めている」という。

　「交差点からの見え方を意識し、ボリューム感のある造りにした」という外観は、ガラス張りの壁面に格子状の白いラインを走らせたキュービックなデザインが特徴。マーブルロードおおまち商店街を挟んで隣接する「仙台ファーストタワー」の商業棟・アトリウムとの統一感を図り、「仙台のみならず、首都圏でも例を見ない一体感のあるファサードになる」という。

　同社担当者は「仙台における新たなランドマークとなることを目指す一方、地元商店街と協力して仙台全体の活性化を図っていければ」と話す。

　今月4日に地鎮祭を行い着工。竣工は2011年7月末を予定。