仙台・泉「セルバ」で絵本交換会-親子連れ200人が絵本を「両替」

セルバで行われた「絵本の交換会」。大量に並べられた絵本をそれぞれの視点で品定めする親子

セルバで行われた「絵本の交換会」。大量に並べられた絵本をそれぞれの視点で品定めする親子

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 仙台・泉中央のファッションビル「セルバ」(仙台市泉区泉中央1、TEL 022-374-2566)で3月15日、「絵本バンク」による「絵本の交換会」が行われた。

「この絵本はどうかなあ?」

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 「絵本バンク」とは、東北大学・建築空間研究室の北野央さんを中心とするユニット「hokusui」が、個人・企業・地域と連携して行う活動。絵本を通貨としてとらえ、読まれなくなった絵本を「貯蓄」(収蔵)、「公開」(閲覧・展示)、「両替」(交換)し、「新しい絵本の物語との出会い」をつくり出している。

 活動のきっかけとなったのは、同施設「食彩館」の生鮮レジで買物袋が1枚節約される度に1円積み立てられる「セルバ基金」。基金を利用して「地域貢献・社会貢献となるイベントができないか」と考えていた同施設販促担当の吉田久美子さんが北野さんに相談を持ちかけ、「お客さまと一緒にできる物々交換イベント」(北野さん)として昨年8月に初めて開催した。

 システムはポイント制を採用。参加者が受け付けカウンターに絵本を持ち込むと、その状態・値段・内容によって1冊あたり0.5~2ポイントを付与。そのポイントを使って、ほかの参加者が持ち込んだ絵本や新品の絵本と交換できる仕組み。「その人にとって不要となってしまった絵本でも、別の人にとっては宝物になることもある」と北野さん。

 3回目となる今回は、約200人の家族連れが来場。開始前には列もできたという。吉田さんは「初めはママとお子さんでのご参加が多かったが、だんだんとパパも一緒にいらっしゃるケースが増えてきた。絵本に触れる機会が少ないパパの皆さんも新鮮に感じているのでは」と話す。

 今回は213冊の絵本が交換され、絵本バンクに「貯蓄」された絵本の数は500冊を超えた。吉田さんは「これからもお客さまに喜んでいただけるような新しい絵本を選び、できるだけ多くの交換ができるようにイベントを準備していきたい」と意欲をみせる。

 次回は特別企画として、5月5日の子どもの日に絵本と児童書の交換イベントを予定。

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