
仙台市動物管理センターから譲渡された保護猫の様子を伝える「猫日和写真展」が現在、 仙台市役所本庁舎(仙台市青葉区国分町3)2階ギャラリーホールで開催されている。
「人と動物が共に健康に生きていけるまち」の実現を目指す動物愛護の拠点として、完全室内飼育・不妊去勢手術など適正飼養の啓発・指導を行っている仙台市動物管理センター(愛称アニパル仙台)。収容された猫や犬の命を救うため、市民ボランティアや仙台市獣医師会の協力を得ながら希望者への譲渡事業を行い、毎年200頭以上が新しい家族に迎えられている。2023年度は255匹の猫を保護し、123匹を譲渡。一方で109匹がやむなく殺処分となった。
譲渡事業を広く周知しようと、2015(平成27)年度から同展を開いている。事業について、仙台市動物管理センター所長の釜谷大輔さんは「交通事故によるけがや衰弱で動けない猫、育児放棄された猫や飼い主が不明な猫は、動物管理センターに保護収容される。センターでは、治療や子猫の哺育、しつけのためのトレーニングなどを行い、譲渡が可能となった際に、譲渡会を通して新しい飼い主に迎え入れてもらっている」と説明。同展については「事業と共に、仙台市の猫の現状について知ってもらいたい」と話す。
10回目となる今年は、2023年度にアニパル仙台が譲渡した猫の写真約60点を展示する。各家庭で幸せに暮らしている姿を写した写真と共に、譲渡直後から現在までの様子、飼い主による「うちの子自慢」を紹介。市の猫に関する現状や地域猫対策に関するパネル展示も行う。
「センターに保護収容された時には見せなかった、のんびりと幸せに暮らす猫たちの心温まる姿、個性あふれる愛くるしい表情など、まずは写真を通して人も猫も一緒に幸せに暮らす様子を感じてもらいたい」と釜谷さん。「保護収容された猫の命をつなぐために、猫を飼う選択肢の一つとして考えてほしい。すでに飼っている方は、人に迷惑をかけないように適正飼育し、最期まで責任を持って飼い続けてもらえたら」と話す。
開催時間は9時~17時。仙台市役所では今月20日まで(土曜、日曜を除く)。2月27日~3月11日(水曜を除く)は「八木山動物公園フジサキの杜(もり)」(太白区八木山本町1)ビジターセンター展示室で、3月13日~27日(土曜、日曜、祝日を除く)はアニパル仙台(宮城野区扇町6)で、それぞれ開催する。