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仙台「藤崎」で片岡鶴太郎さん個展 創作活動20年の軌跡たどる作品120点

片岡さんの20年にわたる創作の軌跡を120点の作品でたどる展示の様子

片岡さんの20年にわたる創作の軌跡を120点の作品でたどる展示の様子

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 仙台の百貨店「藤崎」(仙台市青葉区一番町3、TEL 022-261-5111)本館7階催事場で現在、「片岡鶴太郎展 還暦紅(かんれきくれない)」が開かれている。

来仙した片岡鶴太郎さん

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 1954(昭和29)年、東京・西日暮里に生まれた片岡鶴太郎さん。役者として活躍する一方、絵画、陶芸、着物絵付けなど、芸術家としても多才な才能を発揮している。

 2014年には還暦とともに画業20周年を迎えた。「美大に行ったわけでもなく、突然描きたいと思って絵を始め、独学で、自己流で描いてきた。一枚の絵を描こうと思った時点で、どんなに失敗しても諦めずに、自分が納得するところまでいこうと決めて描いている」という。個展に必要な年間100作品を自らに課し、毎年描き続けて20年がたった。「長いようであっという間だったし、あっという間だけど一枚の絵を描くためにしどろもどろになりながらやってきた」と振り返る。

 節目の展覧会として企画された同展は、2014年8月の松屋銀座を皮切りに、岩手、青森、愛知、宮崎、福井、札幌、大阪などを巡回し、仙台が15会場目。片岡さんの初期作品から最新作まで、未公開作品を含む約120点を展示し、創作活動20年の軌跡をたどる内容となっている。

 主な展示作品は、片岡さんが画業を始めるきっかけとなった処女作「家族」(1993年)、東映50周年記念映画のために描き下ろした「千年の恋 源氏物語」(2002年)、片岡さんが長年モチーフとしている椿(つばき)を描いた「竹二椿」(2011年)、こぼれ椿を初めて油彩で表現した「こぼれ椿」(2014年)、「還暦紅」をテーマに「還暦からの人生をさらに花咲かせよう」と強い思いを込めて描いた「金魚〈二曲屏風(びょうぶ)〉」(2014年)など。

 黒柳徹子さん、タモリさん、西田敏行さん、具志堅用高さん、さかなクンさんなどの著名人が寄せた還暦祝いメッセージと共に、片岡さんがそのお礼として描いた油絵の肖像画も展示。椿や伊勢エビなどを描いた陶器、黒柳徹子さん依頼を受けてデザインした着物なども展示する。

 作品の題材は自然や生物が中心で、中でも魚は光り物が多い。「10年近く東北の番組をやらせていただき、その土地の文化や自然を見る貴重な機会を頂き、特に秋のサンマやサバなどは金華山沖や気仙沼などから送っていただくこともあった」と片岡さん。「そういう東北の方々とのご縁でできた作品も多いので、宮城の方にぜひ見ていただければ」と呼び掛ける。

 開催時間は10時~19時30分(入場は閉場30分前まで、最終日は16時閉場)。入場料は、一般・大学生=1,000円、高校生以下無料。今月13日まで。

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