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宮城県美術館で誕生50周年「ぐりとぐら」展 所蔵原画など290点一堂に

大きな絵本の表紙と、その作品中の全ての原画を展示する「『ぐりとぐら』の世界」

大きな絵本の表紙と、その作品中の全ての原画を展示する「『ぐりとぐら』の世界」

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 宮城県美術館(仙台市青葉区川内元支倉、TEL 022-221-2111)2階展示室で現在、「誕生50周年記念 ぐりとぐら展」が開かれている。

全作品をそろえる読書コーナー

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 「ぐりとぐら」は、中川李枝子さん、山脇(大村)百合子さん姉妹が手掛ける絵本作品。料理をすることと食べることが大好きな双子の野ネズミ「ぐり」と「ぐら」のさまざまなエピソードを描いた物語で、1963(昭和38)年に雑誌「こどものとも」(福音館書店)で第1作を発表。世代を超え多くの読者に愛され、シリーズ累計発行部数は2500万部に上る。絵本原画は現在、同館の重要なコレクションとして保管されている。

 同シリーズの誕生50周年を記念し企画された同展。2014年からこれまで全国6カ所を巡回し、計30万人以上を動員している。最終回となる宮城会場では出品数を拡大。原画を中心に約290点を展示する。

 展示は3章で構成。第1章「『ぐりとぐら』の原点」では、姉妹のデビュー作品となった童話集「いやいやえん」や、初期の代表作である絵本「そらいろのたね」「たからさがし」、童話「かえるのエルタ」の原画を通して、姉妹の創作の歩みを振り返る。第2章「『ぐりとぐら』の世界」では、「ぐりとぐら」おはなし絵本全7冊の全ての原画を展示。第3章「広がる『ぐりとぐら』」では、小型絵本・かるた・海外版や点字の絵本など、7冊の絵本から広がる同作の世界を紹介する。会場には大型絵本や物語に出てくる「大きな毛糸玉」のモニュメント、全作品が読める読書コーナーも用意する。

 夏休み中の家族連れや若いカップル、年配夫婦など幅広い層が訪れている。同館担当者は「原画はとても繊細なものなので、公開の機会が限られている。今回は、これまでの会場より100点以上増やして展示しており、これほどの規模を一堂に見ることができるのは、この先そうそうないかもしれない。ファンの方をはじめ、多くの方にご覧いただければ」と呼び掛ける。

 開館時間は9時30分~17時(発券は16時30分まで)。月曜休館。観覧料は、一般=800円、大学生=600円、小・中・高校生以下無料。9月4日まで。

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