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せんだいメディアテークで小林賢太郎さん企画展 舞台用に制作した美術一堂に

今回初めて展示される「うるうの部屋」。「うるうは僕にとって特別な作品」と小林さん。仙台でも2012年に上演した

今回初めて展示される「うるうの部屋」。「うるうは僕にとって特別な作品」と小林さん。仙台でも2012年に上演した

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 せんだいメディアテーク(仙台市青葉区春日町、TEL 022-713-3171)5階ギャラリーaで現在、「小林賢太郎がコントや演劇のためにつくった美術 展」が開かれている。

展示の様子

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 1973(昭和48)年生まれ、多摩美術大学卒業の小林賢太郎さんは1996年に片桐仁さんとコントグループ「ラーメンズ」を結成。現在は劇作家や「パフォーミングアーティスト」としても活躍し、コント、マジック、映像などを組み合わせたパフォーマンス「Potsunen」は海外でも上演されている。

 「脚本を書くことや演技をすること以外に、舞台美術や衣装のデザインを考えたり、小道具などを自分で作ったり、舞台セットに自分で描いた絵画を投影してお芝居の背景にすることもある」という小林さん。「しかし、どんなに時間をかけてこしらえても、やはり主役は人間で、美術はあくまでも脇役。そうでなくても、お客さまの目にさらされるのはほんの数秒間だったりする」ことから、じっくり見てもらう機会として展覧会を企画した。「近くで実物を見ると、けっこう筆跡が残っていたり、修正の跡があったり、案外下手くそだったり、生々しい手仕事が見えてくると思う」とも。

 会場には、小林さんがコントや舞台のために制作した絵画や小道具、実際に使われた衣装など100点以上を展示。小林さんのアトリエの一部も再現し、作品が生み出される作業机や画材など、制作の裏側も見せる。今回初めて「うるうの部屋」も用意。4年に一度のうるう年にだけ上演している演劇作品「うるう」のステージ衣装を空間全体の演出とともに展示し、絵本「うるうのもり」の原画も公開する。

 「舞台公演で何度も訪れていた仙台の街で展覧会を開催することができて、とてもうれしく思う」と小林さん。仙台では震災で公演が中止になったこともあるが、「その後、壊れていた劇場が修復されて上演できることが決まった時は本当にうれしかった。そんな大好きな仙台で美術展を開催できるということは、この街にあらためて自己紹介できるような喜びがある」とも。「定禅寺通りの並木道をお散歩がてら、お立ち寄りいただければ」と呼び掛ける。

 開催時間は10時~19時(入場は18時30分まで)。入場料は、一般=900円、高校生・大学生=700円、小・中学生=500円、小学生未満は無料。5月17日まで。

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