仙台でゲーム音楽演奏会「MPのない音楽会」 結成10周年の「ベスト盤」

演奏会に向け練習に励むゲーム音楽吹奏楽団「しかしMPがたりない」

演奏会に向け練習に励むゲーム音楽吹奏楽団「しかしMPがたりない」

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 仙台の東北大学百周年記念会館「川内萩ホール」(仙台市青葉区川内)で2月21日、ゲーム音楽吹奏楽団「しかしMPがたりない」による定期演奏会「MPのない音楽会VI えむぴ帝国の逆襲」が開かれる。

昨年の演奏会の様子

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 東北大学学友会吹奏楽部の有志により2006年、学内アンサンブルとして結成された同楽団。当時学生10人ほどだった団員は現在、演奏者44人、制作スタッフ10人の大所帯となり、社会人が8割を占める。楽器構成は、フルート、ファゴット、クラリネット、サクソホン、トランペット、トロンボーン、ホルン、チューバ、ユーフォニウム、コントラバス、エレキベース、ドラム、ピアノ、シンセサイザー、ボーカル。

 結成当時はゲーム音楽に対する偏見もあったが、「大好きなゲーム音楽をばかにされたくないという気持ちでめげずにやってきて、気付いたら10年たっていた」と団長の砂子田順さんは振り返る。今ではゲーム音楽に対する理解も広がり、オーケストラによる演奏会も珍しくはなくなった。そうした10年の変化を演奏会のタイトル「逆襲」という言葉に込めた。

 定期演奏会は2011年から毎年開催し、6年目を迎える。昨年は定員の600席が埋まり、ホール外のモニターで鑑賞する人もいた。客層は20~30代を中心に、子ども連れの家族から年配まで幅広い。「毎回たくさんのお客さんが足を運んでくれて、楽しかったと声を掛けてくれたりゲームのネタで笑ってくれたり、そういう反応があったからこそ今まで楽しんで続けてこられた」と砂子田さんは感謝する。

 結成10周年を記念して、今年はこれまで演奏した曲を再演する「ベスト盤」の内容。演奏曲は毎回、団員が実際にゲーム音楽を聴いて楽譜に起こして編曲しているが、1回の演奏で終わったものがほとんど。今回、人数が増え楽器構成も変わった現在のMPに合うよう編曲し直して演奏する。

 演奏曲目は、「任天堂メドレー」「セガサターン、シロ!」「FINAL FANTASY XIIIより 閃光(せんこう)」「英雄伝説IV 朱紅い雫メドレー」「ヴィーナス&ブレイブスより シャ・リオン(Waltz For Ariah)」「クロノ・トリガー」など。中でも聴きどころについて、音楽監督の佐々木慧さんは40分もの大曲となった組曲「しかしMPがたりない」を挙げる。「10年間の歴史をぎゅっと詰めたボリュームたっぷりの組曲になっているので楽しみにしてほしい」

 幕あいや演奏中に映像を使った芝居を交えるのも同演奏会の特徴だが、「MPといえば寸劇や動画というイメージがあるかと思うが、今回は『主に』曲そのものを楽しんでいただく演奏会になっていると思う…」と言葉を濁す砂子田さん。「今まで応援してくれた皆さんへの感謝を込めて、そして初めてゲーム音楽の演奏を聴くという方にも満足してもらえるような演奏を精いっぱい届けたい」と来場を呼び掛ける。

 14時30分開場、15時開演。入場無料。定員は1100人。

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