仙台で「音を体感する」クラブイベント-「音のバリアフリー」目指す

「センシャス」に先駆けて行われた手話教室の様子

「センシャス」に先駆けて行われた手話教室の様子

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 仙台市青葉区のライブホール「darwin(ダーウィン)」(仙台市青葉区一番町3)で3月12日、「音のバリアフリー」を目指したクラブイベント「SENSUOUS(センシャス)」が開催される。

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 「聴力に障害を持つ方々が日常の生活の幅を広げ、同じ空間で楽しい時間を共有することで誤解や先入観などを払拭(ふっしょく)し、音楽を通じて相互理解を深めること」を目的に行われる同イベント。主催は任意団体「coral(コーラル)」(仙台市若林区卸町2)。クリエーティブを軸に産業の活性化を模索する産学官組織「仙台クリエイティブ・クラスター・コンソーシアム」の認定事業に選ばれた。

 出演者は、VOLTA MASTERS、DJ KATZ、DJ Huuy、ろう者ダンスユニットのB-NE、DEAF MONKEY、SOUL FAMILY。振動・音圧により体感できるライブパフォーマンスを中心に、音と連動した視覚的演出、インセンス・キャンドルを使用した嗅覚的効果など「音や空間を全身で楽しめる仕掛け」を用意。手話サークル「宮城ひまわり会」や東北福祉大学、東北文化学園大学の学生が運営をサポートする。

 「さまざまな配慮をしたのはもちろんだが、全ての人に楽しんでいただくことが重要」と同団体代表の佐藤隆道さん。当初は聴覚障害者を招待するなどの案もあったが、「協力していただいたろう者の方から『特別扱いはしないでほしい』という言葉をいただき、改めて有料イベントとしてのクオリティーを最優先に考えた」と話す。

 イベントに先駆けて手話教室も実施した。クリエーター向けインキュベーション施設「TRUNK」(若林区卸町2)にラウンジスタイルの会場を設け、参加者が音楽を楽しみながら手話でコミュニケーションを図った。参加者からも好評で、「今後も継続してほしい」との声も多いという。

 「準備にあたって多くの方々との出会いがあり、新たな分野に飛び込んで理解し、共有する楽しみを私たち自身が体験できた」と佐藤さん。その輪を広げていくためにも「今回のイベントをぜひ応援していただければ」と参加を呼び掛ける。

 開催時間は17時~22時。料金は、前売り=2,000円、当日=2,500円。定員は150人程度。

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