キリンビール仙台工場(仙台市宮城野区港2、TEL 022-259-2321)で5月19日・20日の2日間、一般消費者を対象としたセミナー「世界のビール~歴史とその魅力~」が開かれた。
同社ではビール文化に関する情報発信の一環として、2000年より同様のセミナーを展開。昨年まで大阪、横浜のみで行っていたが、同社創立100周年に合わせて今年から全国のキリンビール工場全11カ所に規模を拡大した。
セミナーは、ビールが生まれた歴史的背景や製法の移り変わりなどを学びながら、世界の特徴的なビールを試飲する内容。その狙いについて同社広報の塚本彩子さんは「ビールを基幹事業にする企業の責務として、ビールの歴史・文化を消費者に正しく伝えていくこと」と話す。
仙台工場では事前にホームページなどで募集を行い、2日間で約60人の一般消費者が参加。17種類のビールを次々と試飲した参加者は、原料や製法によってまったく異なるビールの味に感心しながらも徐々に顔が紅潮。講師にユニークな質問をぶつけるなど、和やかな雰囲気の中で約2時間30分の講義は終了したが、引き続き参加者同士でビール談義を続ける様子も見られた。
講師を務めたキリンアンドコミュニケーションズ(大阪府大阪市)の山本武司さんは「ビールは先人の創意や努力で日本人好みにアレンジされ、広く愛されるようになった飲み物。私たちもセミナーを通して、ひとりでも多くのお客さまをより一層ビール好きにしていきたい」と意気込みを見せていた。