
シニア世代のスタッフが調理、接客を行う「大町 街仲食堂 byジーバーFOOD」が7月1日、日本酒居酒屋「和醸良酒 〇たけ」(仙台市青葉区大町2)で間借り営業を始めた。
「大町 街仲食堂 byジーバーFOOD」で働くシニアメンバー
「ジーバーFOOD」は、「ジーバー」(太白区長町3)が2022年11月に始めた60歳以上の就労支援事業。食に関する業務で「シニアメンバー」が得意なことを担当し、苦手なことは同社の従業員がサポートする。売り上げから経費とサポート費(売り上げの10%~25%)を差し引いた利益をシニアメンバーに分配し、自分のペースで無理なく働ける仕組みをつくっている。これまで60~80代の累計166人が参加している。
「街仲食堂」は、「外食。というより、もう一つの食卓。」をコンセプトに2024年10月、富谷に出店し、今回が2拠点目。同社仙台コミュニティマネジャーの川縁明穂さんは「元気なシニアの方々が中心となり愛情込めて握るおむすび、地元の旬の食材が溶け込んだ豚汁や漬物などを通じて、家庭の温かさを届けていきたい。シニアの皆さんからの温かい声かけと笑顔で、心から安らげる空間を提供したい」と話す。
提供するのは、おむすびに漬物と豚汁が付いた「おむすびセット」。おむすびには岩沼産ササニシキのご飯と松島産の焼きのり、石巻の「伊達(だて)の旨塩(うましお)」を使い、豚汁には富谷市のみそ職人・熊谷まき子さんが造ったみそなど、宮城県産の食材を使う。
注文を受けてから握るおむすびのラインアップは、塩、おかか、梅、ねぎみそ、ツナマヨ、昆布のつくだ煮、サケ、めんたいこ、漬け卵黄の9種類で、1個120グラム。価格は、おむすび1個セット=660円、2個セット=880円、満腹セット(2個+塩むすび1個)=1,000円。単品でも、おむすび(250円~300円)、漬物(100円)、豚汁(300円)を提供する。テイクアウトにも対応する。
同店では15人のシニアメンバーが登録する。川縁さんは「まだ慣れないこともたくさんあり日々奮闘しているが、見守ってもらえたら。地域住民や近くで働く方、学生や観光の方など、多くの皆さまとシニアが交流を深められるコミュニティー拠点として、地域に根付いていきたい」と話す。
営業時間は11時30分~13時30分。土曜、日曜、祝日定休。