
宮城の窯元の酒器を手に地元飲食店を巡り地酒を味わう「ぐい呑(のみ)パスポート」が5月12日、始まった。
陶磁器卸問屋の瀬戸屋(仙台市若林区)が地元の陶芸家、蔵元、飲食店と連携し、日本酒を軸に宮城の食文化や陶芸の認知向上を図ることを目的に企画したイベント。2021年に初開催し、5回目となる。昨年は酒器760個が売れ、日本酒チケットは2500枚が使われた。
酒器を手がけるのは、針生峻さん、日高見窯の鈴木由香さん、台ヶ森焼の安部元博さん、環(たまき)窯の高橋聡さん、雷(いかずち)窯のジェームス・オペさん、タゼンの田中善さん、雅堂窯の黒本雅志さん、三輪田窯の亀山英児さん、陶工房inoriの津島友里恵さん。
これまでは紙の日本酒チケットだったが、「顧客管理ができない」「どの店で何枚使われたか分からない」「日本酒を飲食店に補充するまでのリードタイムが長い」など課題があったことから、LINEのチケット機能を活用したデジタルチケットに変更した。
酒器1個(巾着付き=2,750円、タゼンの酒器は1万6,500円)とデジタルチケット(5枚=1,650円)を購入すると、参加店でチケット1枚につき宮城の日本酒1杯が飲める。過去開催時の酒器があればデジタルチケットの購入のみで利用可。同じ店での利用は1日1杯まで。
参加店は、「大石屋」「伊達の立呑(の)み処(どころ) 升や」「にほんしゅ屋nicoシマウマ酒店」「酒と炭火と鉄板と くるくるパァーマちゃん」「炭火焼・山塞(さんさい)料理 地雷也」「食・酒・笑 にこらす」「四季居酒屋しはち」「日本酒ちょい呑み処 BAROJI」「ぃぃ居酒屋アラタ」「末廣寿司(すえひろずし)」など市内34店舗。
日本酒は、「一ノ蔵」「乾坤一」「黄金澤」「蔵王」「浦霞」「日高見」「蒼天伝」「萩の鶴」「山和」「勝山」「浪の音」「宮寒梅」「阿部勘」「綿屋」「水鳥紀」など、各店で異なる銘柄を提供する。
瀬戸屋取締役の金野知哉さんは「お気に入りの一杯とお気に入りの店に出合う旅に出かけてもらえれば。観光で仙台を訪れる方にも、酒どころ宮城の魅力を体感してほしい」と話す。
酒器は参加店ほかで取り扱う。10月31日まで。