
仙台ターミナルビル(仙台市青葉区中央1)が5月12日、同社が運営する体験型観光農園「JRフルーツパーク仙台あらはま」(若林区荒浜新2、TEL 022-390-0770)の拡大計画を発表した。
2021年3月、東日本大震災で甚大な津波被害を受けた荒浜地区の集団移転跡地に開業した同施設。広さ11ヘクタールの敷地に、一年を通して果物の摘み取り体験ができる観光農園、直売所、カフェレストランを併設する。同社広報担当者によると、昨年は仙台市内や近郊からファミリーを中心に年間30万人が来園し、近年は台湾やタイからの客も増えているという。
隣接地を活用して敷地面積を計約21ヘクタールに拡大。現在栽培している8品目(イチゴ、ブドウ、リンゴ、ナシ、ブルーベリー、イチジク、キウイ、スグリ)に加え、夏の摘み取り強化として、新たにサクランボ、スモモ、プルーンを追加。合計11品目、約190種類の栽培を行う。直売所は3倍に拡充するほか、同園の果物を使ったオリジナル商品も開発する。
玩具・遊具の輸入・販売を行うボーネルンド(東京都渋谷区)と連携し、果物をテーマにした全天候型の遊び場を新設。未就学児から小学生を主な対象に、家族連れの集客を狙う。震災からの鉄道の復旧・復興に向けた取り組みを継承する震災伝承館も設ける。
新たに整備する施設は2027年夏の開業を目指し、3年後の2030年に年間100万人の来園者数を目標に掲げる。