見る・遊ぶ

東北歴史博物館で「欲望の昭和」展 戦後日本の若者の「消費」に焦点当てる

昭和の若者の部屋を再現した展示も

昭和の若者の部屋を再現した展示も

  • 80

  •  

 東北歴史博物館(多賀城市、TEL 022-368-0106)で現在、夏季特別展「欲望の昭和 ~戦後日本と若者たち~」が開催されている。

白黒テレビ、電気冷蔵庫、電気洗濯機の「三種の神器」

[広告]

 「三種の神器」といわれた、白黒テレビ、電気冷蔵庫、電気洗濯機をはじめ、日本初のトランジスタラジオ、ビデオデッキや携帯音楽プレーヤー、ゲーム機、雑誌、漫画、レコードなど約350点を展示し、「欲望の実現としての消費」をキーワードに時代を振り返る同展。

 第1章「より豊かな明日への欲望 ~終戦から奇跡の成長に向かって!~」では、高度成長期に入った日本で人々が「豊かな人並みの暮らしの実現」という「欲望」を成し遂げていく姿と共に、高度成長期の生活家電の普及や農村部への豊かさの波及、日本製品の世界進出、経済発展の基盤となった交通・流通・情報ネットワークの整備などを紹介する。

 第2章「豊かさの中の若者たちの欲望 ~商品たちで織りなす『自分らしさ』へ~」では、若者たちが豊かさの中でどのような「欲望」の実現を消費に求めたのかを概観し、自分らしさの表現のための買い物、消費行動自体を日常の楽しみとするショッピングなど、若者の消費の変容を紹介する。

 特集展示「戦後昭和のグラフティー」では、集団就職や学生運動、「新人類」など、戦後昭和の若者にまつわるトピックスを紹介する。

 同館担当学芸員は「昭和の時代は、『手に届かないけれど、でも欲しい』という欲望が基盤になっている。日々より良い明日を求め、人並みの暮らしが欲しい、自分らしさを手に入れたいと頑張っていた昭和の若者の姿を感じてもらいたい」と話す。「会場には記憶のスイッチがたくさんちりばめられている。家族で来場してもらい、会話が生まれるきっかけになれば」と期待を寄せる。

 開館時間は9時30分~17時(発券は16時30分まで)。月曜休館。観覧料は、一般=800円、65歳以上=700円、小中高生=400円。9月11日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース