宮城県内の新型コロナウイルスの感染状況が落ち着きを見せていることから、仙台市と県はそれぞれ県民を対象とした宿泊施設の割引キャンペーンを始めた。

みやぎ宿泊割キャンペーン「泊まって応援！宿泊割引＆クーポン付きプラン」

　仙台市は10月12日、独自の宿泊促進事業「Travel仙台選べるトク旅キャンペーン」の予約受け付けを再開した。キャンペーンは新型コロナの影響で大打撃を受けた市内宿泊施設を支援しようと昨年9月15日、東北6県在住者を対象に始めたが、感染拡大を受けた「GO TO トラベル」の一時停止により同事業も12月28日に停止。今年3月5日に県内在住者を対象に再開したが、感染再拡大を受けてわずか2週間で再び停止していた。

　市内のホテルや旅館など施設の宿泊料金から1人1泊最大1万円を値引く。値引き額や宿泊プラン、予約方法は宿泊施設により異なる。期間は来年1月31日チェックアウトまで。当面は県内在住者が対象で、市は「リバウンド防止徹底期間等が終了した場合は、東北6県にお住まいの方へ対象を拡大する可能性もある」としている。

　宮城県は10月15日、県内の観光・宿泊需要の早期回復を図るため、「みやぎ宿泊割キャンペーン『泊まって応援！宿泊割引＆クーポン付きプラン』」を開始。県民を対象に、県内の宿泊商品を1人1泊当たり宿泊代金の2分の1割り引く。上限は5,000円で、連泊の場合の割引上限額は1万円。割引額に応じて、商品券として利用できる1,000円の「地域限定クーポン」を最大2枚（連泊の場合は最大4枚）配布する。

　県が8月末まで販売した宿泊前売り券や県内市町村が行っている割増商品券などとの併用はできない。特設サイトから宿泊施設や旅行会社が販売する「みやぎ宿泊割プラン」を確認し、直接予約を行う。期間は12月31日チェックアウトまで。

　10月11日の記者会見で村井嘉浩県知事は「県の宿泊割キャンペーンより仙台市の方がかなりお得なので、先に仙台市のものを使って、使い終わったら県の方に申し込まれた方がいいかと思う。正直に申し上げておく」と話した。

　県は同日、感染防止対策を実施した認証店で利用できる「認証店おうえん食事券」の販売も開始。飲食店における感染防止策を強化し、利用客増加につなげることで、県内飲食業の振興を図ることを目的とする「みやぎ飲食店コロナ対策認証制度」と連動し、経済と感染対策の両立を図る。

　1冊1万2,000円分（1,000円券×12枚）の食事券を1万円で販売。60万冊の販売を予定する。利用可能店舗は、認証飲食店のうち、食事券事業への参加登録をした飲食店1428店舗（4日現在）。県内のスーパーや商業施設など約200カ所で販売する。販売期間は11月15日まで。利用期間は12月15日まで。