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仙台の新水族館、「仙台うみの杜水族館」に名称決定-水産業との連携も

活気ある市場と水揚げ風景を展示に取り込む「三陸の海」コーナーのイメージ

活気ある市場と水揚げ風景を展示に取り込む「三陸の海」コーナーのイメージ

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 仙台港背後地に建設中の水族館の名称が「仙台うみの杜水族館」に決まった。仙台水族館開発(仙台市一番町3)が10月23日、発表した。

「仙台うみの杜水族館」ロゴマーク

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 「さまざまな命を『うみだす』海の素晴らしさを知っている杜の都・仙台から、人と海や川との新しいつながりを『うみだす』水族館になるように」(同社)との思いを込めた。併せて、ロゴマークも発表。「古くから人々と自然との関わりが深い地域であることへの気付きを感じてほしい」というロゴマークは、「人」「水の流れ」をイメージした造形を組み合わせ、仙台の「仙」を模したデザイン。カラーリングは、緑豊かな平野と都市部から程近く広がる海という仙台の風土を表現した。

 総事業費は約65億円で、昨年12月に着工。設置許可面積は「高砂中央公園」14.5ヘクタールのうち約1万3493平方メートル。建物は地上2階建てで、建築面積は約6100平方メートル、延べ床面積は約9900平方メートル。

 施設内には大小合わせて約100基の展示水槽を用意。バンドウイルカ・カリフォルニアアシカのショーを行う「東北最大級」のショープールをはじめ、群れを成して泳ぐマイワシや、それを追うマサバやシュモクザメなどを中心に展示する三陸の海を再現した大水槽を設置。

 春夏秋冬の移ろいを感じながら、ヤマメ・イワナなど河川にいる代表的な生きものやリスなどの小動物を観察できる「東北の山・里・川」コーナー、世界最大種の淡水魚であるピラルクや世界一小さなペンギンのフェアリーペンギン、広大な海をゆったりと遊泳するアカウミガメなど「世界の生き物」の展示も。

 中でも特徴は、1階に展開する東北の海に関するさまざまな展示。「三陸の海」コーナーでは県内各地の漁協と連携し、活気ある市場と水揚げ風景を展示に取り込み、地域活性化や水産業の発展に貢献していくという。「内湾」コーナーでは、カキの生産者など地域の水産業関係者と連携してワークショップを実施。学びながら楽しめる参加型展示を行う。

 同社では「東北の海が持つさまざまな側面を魅力的に展示するだけでなく、そこに暮らす人々との関わりも取り入れ、地域と共につくり上げる展示を行うことで地域活性化に貢献していきたい」としている。

 開業は来年7月を予定し、初年度の来館者は100万人を見込む。

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