仙台文学館(仙台市青葉区北根2、TEL 022-271-3020)で10月1日、企画展「角野栄子『魔女の宅急便』の世界~魔女魔女ワールド~」が始まった。
昨年、デビュー40周年を迎えた作家・角野栄子さんの代表作「魔女の宅急便」。主人公の魔女・キキがさまざまな出来事を通して一人の女性として成長していく物語で、1985(昭和60)年に第1巻が出版。1989年には宮崎駿監督によりアニメーション化、1993年には蜷川幸雄さん演出で舞台化されるなど、子どもから大人まで幅広い層に親しまれている。
同展では、全6巻の挿絵原画や角野さんの直筆原稿のほか、ディック・ブルーナさん、あだちなみさん、荒井良二さん、和田誠さん、五味太郎さんらが描いた魔女の絵に角野さんが文章をつけた絵本「魔女からの手紙」「ちいさな魔女からの手紙」の原画を展示。そのほか、角野さんの魔女人形コレクションや各国版の「魔女の宅急便」など、合わせて約200点を展示する。
期間中、関連プログラムも展開。主な内容は以下の通り。「角野栄子トーク&サイン会」(10月22日)、「『魔女の宅急便』のグーチョキパン屋」(10月22日・11月19日)、「学芸員による展示解説」(11月3日)、ワークショップ「魔女のリボン・魔法の帽子を作ろう!」(11月19日)、ワークショップ「魔女の切り絵を作ろう!」(11月23日)。プログラムにより、事前申し込みや参加費が必要なものもある。
期間中、魔女に宛てた手紙や、魔女に関係する手作りぬいぐるみの募集も行い、寄せられた作品は館内で展示。1階エントランスロビーには魔女への変身コーナーも用意し、「魔女のレッスン」をクリアした先着100人に「ほうき運転免許書」を交付する。
開催初日から家族連れやカップル、角野さん作品のファンが来場。大学生の男性など、普段とは異なる層の来場も多いという。同館学芸員の阿部朋子さんは「魔女の世界に入り込んだような気分を楽しみながら、角野さんの創作課程をご覧いただければ」と呼び掛ける。
開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。月曜(休日の場合は開館)・祝日の翌日(10月11日は開館)・第4木曜休館。観覧料は、一般=700円、高校生=400円、小・中学生=200円。12月4日まで。